2014年12月2日火曜日

アテモヤ

先日、館山市内の直売所が連携した組織である「アグリッシュたてやま」
視察研修会に参加させていただきました。

県内他地域の直売所2軒と県内種苗会社の農場の視察という内容でした。

直売所のうち1軒は東金市にある「みのりの郷東金」「東金マルシェ」さん。
今年の春にオープンしたばかりの施設なので、とてもきれいでした。
品揃えも豊富で、外では植木や盆栽も販売されています。

何より驚いたのが、これ。




なんと、東金市で「アテモヤ」が栽培されているのですね。

実物は売り切れでお目にかかることはできませんでしたが、
東金市で栽培している農家さんがいるとは知りませんでした。

あ、アテモヤというのは「森のアイスクリーム」とも呼ばれる南国フルーツで、
「チェリモヤ」「釈迦頭」を掛け合わせて生み出されました。


「チェリモヤ」は世界三大美果の一つに挙げられる果物。
ねっとりしていて甘い、というのが味の特徴のようですが、
人によってバナナ風、パパイヤ風、パイナップル風等、味の感じ方は様々だそうで、
これは多分個体差もあるだろうし熟し具合も関係すると思われます。
英語名は「カスタードアップル」というところから味の想像ができそうです。

アテモヤとチェリモヤは別の果物なのですが、
ネットで調べると二つの説明がごっちゃになっている場合が多いですね。
元々はチェリモヤが森のアイスクリームと呼ばれていたようです。
が、アテモヤの方が日本では栽培しているところが多いようで、
わかりやすくするためにアテモヤを森のアイスクリームと称したのかもしれません。

余談ですが、世界三大美果には諸説あり、
「ドリアン、マンゴスチン、チェリモヤ」
「マンゴー、マンゴスチン、チェリモヤ」
「パイナップル、マンゴスチン、チェリモヤ」などと言われるそうですが、
どの説でもマンゴスチンとチェリモヤは入っているので、
この二つは間違いなく美味しい果物であることは間違いないようです。


「釈迦頭」はバンレイシとも呼ばれ、タイ語では「ノーイナー」です。
お釈迦様の頭みたいな見た目なのでこう呼ばれるとのことです。

タイのノーイナーは食べたことがあるのですが、実に面白い果物で、
皮と実の間になんと砂糖がまぶされている感じなのです!
もうホントほぼ砂糖で、食べると砂糖を噛んだジャリっとした食感がします。
とてもインパクトのある果物で食べたときは本当に驚きました。
英語名は「シュガーアップル」ですので、もうそのままですね。

チェリモヤもバンレイシ科バンレイシ属なので釈迦等と親戚です。
その二つを掛け合わせたのがアテモヤとなるわけです。

つまり「カスタード」と「シュガー」を掛け合わせたということで、
その果実はなかなかの甘さを持っていると想像できます。
台湾ではアテモヤを「パイナップル釈迦頭」と呼ぶそうなので、
そこからも味は何となく想像できそうですね。


と、長々と果物の説明をしてしまいましたが、なぜこれに注目かというと、
千葉県農林総合研究センターの暖地園芸研究所という施設が館山市にあり、
その研究所でアテモヤ栽培の研究も行われているのです。

8月に暖地園芸研究所の試験研究成果発表会に参加した際その事実を知り、
タイでノーイナーに衝撃を受けていた私は、その親戚となるアテモヤにも
非常に興味をひかれたのです。

館山市ではパッションフルーツマンゴードラゴンフルーツといった
南国フルーツを栽培している生産者さんはいらっしゃるのですが、
アテモヤはあまり知名度のない果物だというのがネックとなり、
館山市だけでなく千葉県内でも栽培している生産者さんは
ほとんどいないとのことでした。
(全国で見ると沖縄や鹿児島では栽培している生産者さんがいるようです。)


そんなアテモヤ、日本では冬が収穫のシーズンになります。
館山市の暖地園芸研究所内の施設で栽培されているアテモヤは、
早ければ11月下旬頃から収穫できる、と伺いました。

場合によっては市内でも購入することができるとのことなので、
何とか入手して食してみたいと思っております。

暖地園芸研究所のアテモヤ(8月時点)

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