2014年8月25日月曜日

館山の秋の味覚『いちじく』


先日、『館山市いちじく組合』の目揃会を見学させていただきました。

「目揃会」とは、生産者さんと農協や市場の方々が一堂に会して、
大きさや形状、色、傷などの具合をみながら基準をすり合わせる会です。
こうやって基準を合わせることで『たてやまいちじく』として、
一定の基準を満たしたいちじくを市場に出荷できるわけです。

目揃会の様子

館山でのいちじく生産の歴史は、まだそんなに古いものではないのですが、
組合の方々はいちじくを館山の名産物にしようと、生産のみならず、
加工やいちじく狩りなど色々と力を入れてらっしゃいます。

いちじくは皮が薄い上に足がはやいので、市場へ出荷するにはかなり気を使います。

パック詰めの段階では小さな傷であっても、それが輸送されスーパーに並び、
各家庭で食されるタイミングでは大きな傷みになっている可能性があります。
また傷のないきれいな実であったとしても、パックへの詰め方が悪ければ、
いちじくのヘタで他のいちじくを傷つけてしまうこともあるのです。

こういったことに気をつけて出荷しているのは、いちじくに限ったことではなく、
他の農作物でも同様だとは思うのですが、大変な作業だなぁと思いました。

いちじくは、収穫後に甘さが増すいわゆる「追熟」はしないそうです。
収穫した時点でその実の甘さは決まってしまうのですね。

いちじくを生で食すのであれば、やっぱりそれなりに甘い方が美味しいと思います。
しかし甘さがピークになる頃には柔らかくなりすぎて、輸送に向かなくなります。
よって市場に出せるのは、輸送に耐えうるくらいの硬さを保ったものとなり、
甘さの点ではもう一歩と言わざるを得ないものとなってしまいます。

「生で食べても美味しい、甘~いいちじくを食べてもらいたい。」

となると、甘さがピークの木で完熟したいちじくを、直接もぎ採って食べてもうしかない!
ということで、組合ではいちじく狩りを行うことにしました。

今年は、はとバスのツアープログラムの一つとして行います。
『鴨川シーワルドと南房総いちじく狩り』というコースです。

来年からは市民や一般の観光客の方にも、いちじく狩りを体験していただけるよう
計画&準備を進めているそうです。

組合員の齊藤さんが経営する『館山パイオニアファーム』では、
個別申込可能ないちじく狩りを今年も行っておりますので、
すぐにでもいちじく狩りをしたい方は『館山パイオニアファーム』へお問い合わせください。

館山の新しい秋の味覚『いちじく』を是非ご賞味ください。



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